大宇陀は、古くは阿騎野と呼ばれ、推古19年(611年)に宮廷の薬狩りの記述が日本書紀にあります。万葉集の中でも秀歌とされる「東(ひむがし)の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ」は柿本人麻呂がこの地を訪れて読んだものです。江戸時代には織田松山藩が治め商家町として栄え、薬草の里らしく多くの薬問屋がありました。現在も風情のある町並みが残る宇陀松山地区は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。織田家の祈願所の歴史を持つ大願寺では、薬草や宇陀の名産である吉野葛を使った精進料理を提供しております。