毎日山の旅レポート 2021年06月28日 村野匡佑
長野・新潟新緑の信越トレイル
緊急事態宣言が解除され、感染症予防対策に十分注意しながら、当社でもツアーを再開し、先日『信越トレイル』へお客様をお連れしました。
『信越トレイル』とは、新潟県と長野県の県境にまたがる関田山脈の稜線を縦走する約80kmのロングトレイルです。この関田山脈は1000m程度の標高しかありませんが、原生に近いブナ林や貴重な動植物を見れることでも有名で、冬は豪雪に見舞われますが、その多くの雪がこの自然豊かな環境を作り出します。
『信越トレイル』とは、新潟県と長野県の県境にまたがる関田山脈の稜線を縦走する約80kmのロングトレイルです。この関田山脈は1000m程度の標高しかありませんが、原生に近いブナ林や貴重な動植物を見れることでも有名で、冬は豪雪に見舞われますが、その多くの雪がこの自然豊かな環境を作り出します。
天水山ではブナ林が早速出迎えてくれる
登山道以外のところには所々に残雪があり、豪雪と言われるのがよくわかる。
今回のツアーでは、天水山(あまみずやま)からとん平(戸狩温泉)へ下る約40kmの稜線を、3日間に分けて歩きました。天候は曇りがちでスカっと晴れることはありませんでしたが、逆にそこまで暑くならずに助かりました。2日目の昼過ぎに頭の上で雷に鳴られた時は、さすがに生きた気がしませんでしたが、無事皆さんと一緒に歩き通すことが出来ました。
不安定な天候ながらも、時折夏らしい晴れ間を楽しめました。
登山道では残雪はなく、春の花も終わりかけでしたが、それでもイワカガミやウラジロヨウラク、ギンリョウソウなど、可憐に咲く花たちと出会えました。
葉っぱがテカテカのイワカガミ(岩鏡)
装飾用の仏具のように花を付けるウラジロヨウラク(裏白瓔珞)
銀の竜ように見えるギンリョウソウ(銀竜草)
また今回のコースでは深坂峠、野々海峠、須川峠、伏野峠、宇津ノ俣峠、牧峠、梨平峠、関田峠、久々野峠、小沢峠といくつもの峠を越えてきました。この峠は古くから交流の道として、越後からは塩や海産物、信濃からは宇山紙や菜種油が運ばれるのに使われたり、かの有名な上杉謙信が川中島の戦いで峠越えしたとも言われ、当時の文化や歴史を感じる道でもあります。
レンゲツツジが見事な深坂峠
かの上杉謙信も通った?と言われる関田峠。現在も主要な道路して使われています。
今回のコースの目玉はなんと言ってもこの美しい「ブナ林」ではないでしょうか?植林された杉林などとは違い、適度に木漏れ日が差し、落ち葉がフカフカの登山道が作り、登山者にとっても気持ちの良い山歩きを提供してくれました。私自身も登山らしい登山は久々で、慣らし運転にはちょうど良かったです。まだ梅雨明けしそうにないですが、これからの暑い季節に身体を慣らして、夏山のシーズンに向けて、体作りをしていかないといけないですね。
雨に濡れるとより青々しく見える
あと今回は戸狩温泉スキー場の麓にある『四季彩の宿 かのえ』さんに宿泊しました。食事は地元産の野菜をふんだん使い、品数も多く、ヘルシーな料理が大変好評でした。温泉もアルカリ性単純温泉の無色透明無臭でさらりとしており、入ったあともずーっとポカポカして、湯冷めにしくいのが特徴みたいです。またぜひ利用させてもらいたいです。
『四季彩の宿 かのえ』(クリックするとホームページにアクセスします)
『四季彩の宿 かのえ』(クリックするとホームページにアクセスします)
これ以外にも手打ちのお蕎麦やご飯も出来てて、女性だと食べきれないほどの量でした。
この秋には、紅葉の時期に合わせて信越トレイルの残り半分も企画しております(以下)。ご興味がある方は、気軽にお問い合わせてください。
◆10/28発 信越トレイル・南コース <中級・4日間>
◎筆者プロフィール◎
村野匡佑(毎日新聞旅行 国内登山担当。1984年生まれ兵庫県出身。公益社団法人日本山岳ガイド協会認定登山ガイドステージⅡ保有)