毎日山の旅日記

毎日新聞旅行

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奈良快晴の西大台ケ原

 今回は、5月4日に東大台ケ原のツアーと混乗で西大台ケ原のツアーに行ってきました。
大台ケ原は奈良県と三重県に広がる吉野熊野国立公園内にあり、入山に手続きが必要な「西大台ケ原」と、手続き不要で大台ケ原の最高峰・日出ケ岳(1695m)に登ることが出来る「東大台ケ原」の大きく2つに分けられます。西大台ケ原は「将来にわたり良好な自然環境を保持し、より質の高い自然体験の場を提供するため、立入り人数等を調整する区域(※)」として日本で初めての『利用調整地区』となっており、手続きなしには入山が出来ませんが、この西大台ケ原のツアーでは当社で手続きをするため、参加者の皆さんはその手間が省けます。(※吉野熊野国立公園 大台ケ原 環境省近畿地方環境事務所のホームページより抜粋)
吉野熊野国立公園・大台ケ原 吉野熊野国立公園・大台ケ原
この日はGWの中盤で、天候が安定してるものあって、駐車場から溢れるほどの登山者の車がありました。駐車場に着いてからは、ビジターセンターで10分ほどのレクチャーを受け、立入許可証をもらってから、西大台ケ原に入山します。
駐車場の外にも車の列が出来ている。 駐車場の外にも車の列が出来ている。
西大台ケ原の入り口。係員さんのチェックがあり、許可証がないと入れません。 西大台ケ原の入り口。係員さんのチェックがあり、許可証がないと入れません。
天候に恵まれ、雲一つない空から注がれる日差しは暑いぐらいでしたが、時折吹いてくる風は少し肌寒く、汗ばむ身体を冷やすにはちょうどいい加減でした。
花はまだまだこれからという感じでしたが、小さく可愛い花たちが咲き始めていました。
コミヤカタバミ(小深山傍食) コミヤカタバミ(小深山傍食)
ワチガイソウ(輪違草) ワチガイソウ(輪違草)
ミヤマシキミ(深山樒) ミヤマシキミ(深山樒)
また原生林の残る西大台ケ原では、多種多様のコケが見ることが出来きます。天候がいい日が続いたせいか、乾いたコケが多かったですが、湿気のある時の青々としたコケを見ることが出来るものこの西大台ケ原の楽しみの一つでもあります。
ミヤマシッポゴケ。フサフサの尻尾みたい。 ミヤマシッポゴケ。フサフサの尻尾みたい。
トラノオゴケ。少しテカテカと光沢がある? トラノオゴケ。少しテカテカと光沢がある?
セイタカスギゴケ。葉先がツンツンと尖る。 セイタカスギゴケ。葉先がツンツンと尖る。
あの溢れるほどの車があったにも関わらず、西大台ケ原では10組ほどの登山者グループとしかすれ違わず、小鳥のさえずりと風に揺られる木々や葉っぱの自然の音色を聞きながらの、静かな山歩きになりました。ちなみに、東大台ケ原では大蛇嵓での写真撮影待ちで1時間ほど待たされたと聞きました。恐るべしGW・・・。今回は晴れた中で歩くことが出来ましたが、また季節と天気を変えて、訪れたいですね。
開けたナゴヤ谷。時期が来るとコバイケイソウの白い花でいっぱいになります。 開けたナゴヤ谷。時期が来るとコバイケイソウの白い花でいっぱいになります。

◎筆者プロフィール◎
村野匡佑(毎日新聞旅行 国内登山担当。1984年生まれ兵庫県出身。公益社団法人日本山岳ガイド協会認定登山ガイドステージⅡ保有)
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