関東・甲信越・富士周辺の山アーカイブ
〜山記者の目〜 2023年08月25日 小野博宣
静岡毎日登山塾ステップ⑥富士山(第2回)
- 「靴ひもなどの準備はいかかですか」。2023年8月20日午前5時前、宿泊した富士山五合目の山小屋・佐藤小屋の前で、ベテラン登山ガイドの高山宗則さんがザックを背負った18人の男女に声をかけた。登山初心...
毎日山の旅レポート 2023年08月24日 小野博宣
静岡安心安全富士登山 ステップ⑦富士山(第2回)
- 「雨雲が近づいています。(歩く速度を)ペースアップします」。2023年8月17日午前9時ごろ、富士山吉田口の標高3400㍍地点で、まいたび(毎日新聞旅行・東京)の楠元秀一郎・登山ガイドが、山頂を目指...
〜山記者の目〜 2023年08月03日 小野博宣
静岡毎日登山塾ステップ⑥富士山(プリンスルート)
- 「ここからは気持ちが大切です。絶対に登るぞという気持ちです」。ベテランの登山ガイド、高山宗則さんが後ろを振り返り、25人の参加者に呼びかけた。急傾斜の、岩がちな登山道を登り詰めて来た人々の反応は、目...
〜山記者の目〜 2023年08月01日 小野博宣
静岡安心安全富士登山 ステップ⑦富士山 (第1回)
- 蒼天(そうてん)の富士山山頂に、「さくらさくら」のメロディーが響いた。篠笛の流麗な音色だ。たまたま居合わせた登山者は「さくらの曲だ」「どこから聞こえるの」と首を傾げた。物陰に隠れるようにして吹いてい...
〜山記者の目〜 2023年06月28日 小野博宣
静岡安心安全富士登山 ステップ⑤富士山1合目~5合目
- 富士山の麓(ふもと)と五合目を結ぶ富士スバルラインが開通したのは、1964年4月のことだ。東京オリンピックの開催に併せたという。それまでは、吉田口登山道がメインルートだった。富士山を信仰の対象にする富...
〜山記者の目〜 2023年05月15日 小野博宣
関東安心安全富士登山 ステップ③筑波山
- 茨城県の筑波山(877㍍=女体山)は日本百名山の中で最も低い山として知られている。低いということは、登りやすいということに通じる。2023年5月19日、登山口のひとつ、つつじケ丘には数十人の子供たち...
〜山記者の目〜 2023年04月28日 小野博宣
神奈川県安心安全富士登山 ステップ②丹沢・大山
- 江戸の昔から庶民に親しまれてきた大山(1252㍍、神奈川県)は、令和の世となっても登山者や観光客でにぎわう。富士山や太平洋の絶景を楽しめ、ケーブルカーを使えば山頂まで2時間程度で登ることができる。登...
〜山記者の目〜 2023年04月22日 小野博宣
長野県雲見トレッキング・霧訪山
- 登山前に視聴した天気予報を鵜呑みにして山頂に立つと、地上との天気の違いに驚くことがある。「登山口では風は穏やかだったのに、山頂は暴風だ」「山頂だけなぜ雨が降っているか」。そんな時に、気象現象が原因と...
〜山記者の目〜 2022年09月21日 小野博宣
静岡毎日登山塾ステップ6・富士山 (8/21発)
- 山々の影が湖水や地上、雲海に映る姿を、高山で時折目にする。この自然現象は、富士山では「影富士」と呼ばれる。2022年8月22日午後4時過ぎ、御殿場ルートの標高3300㍍付近に建つ山小屋「赤岩八合館」...
〜山記者の目〜 2022年08月04日 小野博宣
東海毎日登山塾ステップ6・富士山 (8/4発)
- 「雄大だなぁ」「すごいスケール」。2022年8月6日午前7時20分過ぎ、富士山の側火山・宝永山(2693㍍)の山頂に立った一群の男女から、感嘆の声が漏れた。足元から雲がわき、振り返れば赤銅色の肌をむ...
〜山記者の目〜 2022年06月09日 小野博宣
関東安心安全富士山教室ステップ4・大菩薩嶺
- 「富士山に登りたい」という人々が集う「まいたび(毎日新聞旅行)」主催の「安心安全富士登山教室」は2022年5月31日、ステップ4の大菩薩嶺(山梨県、2056・9㍍)登頂の日を迎えた。早朝、JR新宿駅...
〜山記者の目〜 2022年05月25日 小野博宣
関東安心安全富士登山ステップ3・筑波山
- 関東の名峰・筑波山(877㍍)は、万葉集や奈良時代に編纂された「常陸風土記(ひたちのくにふどき)」に登場する。1000年以上も前から人々を魅了し、親しまれてきた。万葉集に、暑い最中に汗をかき、木の根...
〜山記者の目〜 2022年05月24日 小野博宣
関東安心安全富士登山ステップ2・丹沢大山
- 丹沢山塊(神奈川県)の東部に位置する大山(1252㍍)は、美しい山だ。均整の取れた三角すいの山容はどこから見ても、一目で大山とわかる。高尾山(東京都、599㍍)からは、丹沢の峰々が屏風のように連なる...
〜山記者の目〜 2022年02月21日 小野博宣
長野雲見トレッキングin美ヶ原
- 冬の美ヶ原に一度は出かけてみたいと思っていた。標高2000㍍を超える、広々とした高原に降り積もった雪を踏みしめながら、鮮烈な空気を吸ってみたい。そんなことを漠然と考えていたら、山岳気象予報士の猪熊隆...
〜山記者の目〜 2021年11月11日 小野博宣
関東おいしく楽しく山ご飯in丹沢大野山
- 山頂で食べるご飯は、おいしいものだ。とりわけ手作りの、温かな食事ならなおさらだろう。フードコーディネーターの指導の下、山ご飯を作るツアー「おいしく楽しく山ご飯in丹沢大野山」が2021年10月31日...
〜山記者の目〜 2021年07月30日 小野博宣
静岡(東京毎日)ステップ⑦富士山(2021)
- 「語り継ぎ言ひ継ぎ行かむ富士の高嶺は」富士山(3776㍍)の神々しさを「語りつごう」と歌ったのは奈良時代の歌人、山部赤人(やまべのあかひと)だ。1000年後のいまも、赤人の言葉...
〜山記者の目〜 2021年07月30日 小野博宣
長野・新潟雲見トレッキング
- 真っ青な空が広がり、足元には緑の草原がどこまでも続いていた。さわやかな高原の風がほほをなで、流れてゆく。2021年7月末、長野県の霧ケ峰を舞台に、山岳気象予報士の猪熊隆之さんによる「雲見トレッキング...
〜山記者の目〜 2021年07月26日 小野博宣
関東チャンプ7000回
- 山に一回登るだけでも、なかなか大変なことだと思う。まず健康でなければならないし、登山の日まで体調を整える努力も必要だろう。なかなか手間がかかるのだ。そんな行為を、ひとつの山だけで7000...
毎日山の旅レポート 2021年07月09日 樺井美緒
長野色とりどりの志賀高原
- 梅雨の時期ではありますが、見られる花の種類の多い時期に志賀高原のツアーを催行しました。志賀高原といえば、みなさんスキーのイメージが強いと思います。冬のシーズンになれば、今も多くの方が標高1300~2...
毎日山の旅レポート 2021年06月28日 村野匡佑
長野・新潟新緑の信越トレイル
- 緊急事態宣言が解除され、感染症予防対策に十分注意しながら、当社でもツアーを再開し、先日『信越トレイル』へお客様をお連れしました。『信越トレイル』とは、新潟県と長野県の県境にまたがる関田山脈...
〜山記者の目〜 2021年04月13日 小野博宣
関東安心安全富士登山2021②大山
- 神奈川県丹沢山地の雄峰・大山(1252㍍)は、庶民の山だ。江戸時代から21世紀の現代に至るまで、大勢の老若男女が登はんしてきた。とはいえ、登山初心者にとって登りやすい山かと問われれば、NOと言わざる...
〜山記者の目〜 2021年01月27日 小野博宣
関東青空のメスティン
- 2021年の初登山は、お手軽なハイキングとした。行く先は、神奈川県・丹沢山地の弘法山(235㍍)だ。小田急線秦野駅から登山口も近く、浅間山(196㍍)、権現山(243㍍)、弘法山、吾妻山とちょっとし...
〜山記者の目〜 2020年06月26日 小野博宣
関東緑の丹沢山
- 4月の緊急事態宣言、外出の自粛要請は無残なものだった。経済に与えた打撃は計り知れない。また、コロナうつという言葉ができたように、人心に癒されぬ傷を残した側面もある。だが、緊急事態宣言は5月末で終わっ...
〜山記者の目〜 2020年03月24日 小野博宣
関東(東京毎日)ステップ①高尾山(2021)
- 初心者や入門者が富士山登頂を目指す「安心安全富士登山2020」のステップ1が3月14日、東京都の高尾山(599㍍)で開かれた。午前9時半、京王線高尾山口駅前には17人の参加者が集まった。低気圧が太平...
〜山記者の目〜 2020年03月12日 小野博宣
関東・丹沢空中散歩の表尾根
- 神奈川県・丹沢の表尾根は、三ノ塔(1204㍍)、烏尾山(1136㍍)、塔ノ岳(1491㍍)などの山々を結ぶ稜線だ。1500㍍に満たない低山の連なりだが、太平洋を間近に見る大らかな展望は見るものをひき...
〜山記者の目〜 2020年02月14日 小野博宣
関東春の訪れ・南郷山と幕山
- 冬は必ず春となる。当たり前のようだが、冬の渦中にいるとなかなか実感しにくい。暖冬と言われた2020年、厳しい寒さの日も幾日か続いた。新型コロナウイルスの拡大も終息の気配がなく、街を行く人の口元には白...
〜山記者の目〜 2019年11月14日 小野博宣
関東・富士周辺の山秋の大菩薩嶺(2056㍍)
- 山の旅は、頂(いただき)を目指すだけが目的ではない。自然を楽しんだり、温泉を目当てにしたりと人それぞれだ。友人との語らいやおいしい食事を堪能するのもいいものだ。秋も深まりつつある季節に、山梨県甲州市...
〜山記者の目〜 2019年09月20日 小野博宣
関東・富士山快晴の富士山
- 漆黒の天地に、カッと光線が走った。白くまばゆい光が、雲や海、大地を照らしてゆく。やがて真っ赤な太陽がゆっくりと上昇してきた。私だけでなく、周囲に転がる岩石や可憐な花をつけた高山植物にも、...
〜山記者の目〜富士登山塾 2019年09月02日 小野博宣
関東・富士山(東京毎日)ステップ⑦富士山(2019)
- バチ、バチと音を立てて、大粒の雨が山小屋の屋根をたたき続けた。風に飛ばされた石が屋根をゴロゴロと転がる音も混じった。2019年8月29日未明、富士山8合目の山小屋・白雲荘で、「安心安全富士登...
〜山記者の目〜富士登山塾 2019年08月27日 小野博宣
関東・富士山ステップ⑥富士山(2019)
- 寒暖計がさしていたのは気温3度だった。富士山の標高約3590㍍地点でのことだ。「初心者のためのステップアップ富士登山塾2019」の参加者26人は山小屋・胸突山荘前にいた。小屋前に設置された寒暖...
〜山記者の目〜富士登山塾 2019年07月02日 小野博宣
関東・富士山新五合目 (東京毎日)ステップ⑤宝永山(2019)
- 「スケールの大きな展望に圧倒された」。初心者や入門者が富士山を目指す「安心安全富士登山教室2019」のステップ5が6月下旬、静岡県の宝永山(2693㍍)で開かれ、女性参加者はそう感想を語った。宝永山...
〜山記者の目〜富士登山塾 2019年06月11日 小野博宣
関東・富士周辺の山(東京毎日)ステップ④明神ケ岳(2019)
- 初心者や入門者が富士山を目指す「安心安全富士登山教室2019」のステップ4が6月初旬、神奈川・箱根の明神ケ岳(1169㍍)を舞台にして行われた。24人の参加者は東京駅前からバスに乗り、箱根路を目...
〜山記者の目〜富士登山塾 2019年05月21日 小野博宣
関東・富士周辺の山(東京毎日)ステップ③大菩薩嶺(2019)
- 山梨県甲州市の大菩薩峠は、かつて武蔵国と甲斐国を結ぶ峠道としてにぎわったという。今も峠を北に進路を取れば旧青梅街道に到達し、JR奥多摩駅(東京都青梅市)へ向かうバスも出ている。山梨県の深山と奥...
〜山記者の目〜 2019年05月16日 小野博宣
関東・丹沢稲光の丹沢主脈縦走
- 2019年5月初旬、ゴールデンウィークも後半戦に入った日の早朝、私は丹沢山地(神奈川県)の登山口・ヤビツ峠にいた。小田急線秦野駅からバスに揺られること約1時間。満員の車中の人いきれから解放されて、ぐ...
〜山記者の目〜 2019年05月09日 小野博宣
関東/東京花咲く南高尾山稜
- 東京都八王子市の高尾山(599㍍)は不思議な山だとつくづく思う。登山者数世界一の山というだけでなく、豊かな自然が残されている。1600種類もの植物が自生し、数千種類の昆虫がいるといわれる。古くか...
〜山記者の目〜 2019年05月07日 小野博宣
関東・富士周辺の山緑の回廊・天城山
- 天城山という名前を口にすると、どこか懐かしく、青春時代の多感だった日々を思い起こす。その理由は明白だ。高校時代に文芸部に所属していた私は、川端康成の小説「伊豆の踊子」に親しんでいた。若い日の文豪の...
〜山記者の目〜富士登山塾 2019年04月24日 小野博宣
関東・富士周辺の山(東京毎日)ステップ②丹沢大山(2019)
- 神奈川県の名峰・大山(1252㍍)を「江戸情緒を伝える山」として、以前当コラムで紹介した。江戸時代には大山講の信者の皆さんが大挙して押し寄せていたのだが、21世紀の現代では登山客、どちらかというと初...
〜山記者の目〜富士登山塾 2019年03月22日 小野博宣
関東/東京(東京毎日)ステップ①高尾山(2019)
- 東京・八王子市の高尾山は標高は599㍍と低山の部類だが、登山客や観光客は年間260万人もあるという。人が登る山としてはおそらく世界1だろう。土日・祝日には山頂は人波で埋め尽くされる。初心者や入門者が...
〜山記者の目〜 2019年01月31日 小野博宣
関東・富士周辺の山絶景・金時山
- 金太郎伝説が色濃く残る金時山(1212㍍)に登ったのは、2019年1月のことだ。気象庁の週間天気予報で週末が晴天となる確率が高いことを知って、いくつかの山の候補から金時山を選定した。神奈川...
〜山記者の目〜 2019年01月23日 小野博宣
関東・丹沢鍋割山の鍋焼きうどん
- 登山の目的はいろいろある。美しい景色を見たい、体を鍛えたい、ストレスを発散させたい……人それぞれだ。神奈川県の丹沢山系・鍋割山(1272㍍)の場合は...
〜山記者の目〜 2018年12月05日 小野博宣
関東・栃木白雪の那須岳
- かつて登山家の田部井淳子さんをインタビューしたことがある。テーマはすっかり忘れてしまったが、初めての登山について語ってくれた。「小学校4年の時に、担任の先生に連れられて栃木県の茶臼岳(19...
〜山記者の目〜 2018年10月31日 小野博宜
関東・群馬雲見ハイキング・尾瀬ヶ原
- 「では、皆さん、コンパスを出してください」。そよそよと秋風がほほをなでる尾瀬ケ原の早朝、気象予報士の猪熊隆之さんが集まったハイカーに声をかけた。山小屋「竜宮小屋」の玄関前でのことだ。天気...
〜山記者の目〜 2018年07月20日 小野博宜
関東・富士周辺の山塔ノ岳・番外編 畠山チャンプ 21世紀・強力伝
- 人と会うのも、山に登る楽しみのひとつだろう。日本百名山・丹沢の塔ノ岳(1491㍍)には、笑顔をふりまきながら歩く歩荷(ボッカ)がいる。御年65歳の畠山良巳さんだ。歩荷と...
〜山記者の目〜 2018年07月09日 小野博宜
長野・新潟の山美ケ原
- 美ケ原という名前には、どこか洗練された響きがある。明治維新より後、観光というものが意識されるようになってから、その名がつけられたのではないか。そう思う人もいるだろう。名著「日本百名山」で、著...
〜山記者の目〜 2018年06月29日 小野博宜
関東・富士周辺の山花咲く宝永山(2693m)
- 月面のような、荒涼とした登山道を踏みしめて、富士山の側火山である宝永山の山頂を目指した。この山が、江戸時代の大噴火で生まれたことはよく知られている。富士山を静岡県側か...
〜山記者の目〜 2018年06月07日 小野博宣
関東・富士周辺の山江戸情緒を伝える丹沢・大山(1252m)
- 「大山は丹沢山塊の別格」(『日本百名山』丹沢山)。そう記したのは、随筆家の深田久弥氏だ。しかし、この「別格」はほめ言葉ではない。この前段で「現代の登山者は........因縁じみた人間臭い...
〜山記者の目〜 2018年06月01日 小野博宣
関東・富士周辺の山潮騒の塔ノ岳
- 丹沢は、潮騒を感じる山だと思っている。春から初夏にかけて、山を吹き抜ける涼風にどこか潮の湿り気を感じる。丹沢山地から太平洋までは約20km。海に近く、天候の変化が早い。山岳の予報を手が...